2023.5.30カテゴリー:印鑑について
実印は、銀行での手続きをする際に必須となるものです。
また、重要な手続きに使われることから、予め押し方については知っておきたいですよね。
押し方を把握していないと、実際に押す際に間違った押し方をしてしまい、手続きがうまくまとまらない可能性もあります。
さらに、最悪の場合、書類の作成をし直さなければならない可能性も出てきます。
そのため、この記事を読んで実印の押し方と間違えた際の訂正方法をしっかりと把握しておきましょう。
そこで今回は、実印の押し方と間違えた際の訂正方法を紹介します。
ぜひ参考にしてください。
□実印の押し方!正しい手順と注意点
*実印とは何か
実印とは、印鑑登録をした印鑑のことです。
銀行口座開設や不動産売買など、重要な契約書類に押印する際に使用されます。
個人を特定するための重要な印鑑であるため、紛失や盗難には十分に注意が必要です。
実印は、市区町村役所に登録することで、その印鑑が本人によって使用されたものであることを証明することができます。
*実印を押す前に準備するもの
実印を押す前に、必要なものを準備しましょう。
まず、もちろん実印そのものが必要です。
次に、朱肉です。
朱肉は、印影が鮮明に押せるように、適度な濃度と粘度を持つものを選びましょう。
また、印鑑を押す際に印面を保護し、綺麗に押印するための捺印マットがあると便利です。
さらに、印鑑登録証明書も準備しておくと、必要に応じて実印と照合することができ、安心です。
*実印の持ち方と正しい押し方
実印は、親指、人差し指、中指の3本の指で持ちます。
印鑑をしっかりと持ち、真上から垂直に押すことが重要です。
印鑑を傾けたり、力を入れすぎたりすると、印影が綺麗に押せないだけでなく、印鑑自体を傷める可能性もあります。
ゆっくりと均等に力を加え、印影が綺麗に押されるまで、少しの時間、押さえておくのがコツです。
*綺麗に押すためのコツ
綺麗に押すためには、朱肉の量を調整することが重要です。
朱肉は、印鑑の印面に均一に、適量つけるようにしましょう。
朱肉が多すぎると滲み、少なすぎるとかすれてしまいます。
また、捺印マットを使用することで、印影が綺麗に、均一に押せるようになります。
机など硬い面に直接押すと、印影が歪んだり、印鑑や書類を傷つける可能性があります。
*朱肉の選び方と使い方
朱肉は、印影の鮮明さや耐久性に影響を与えます。
油性タイプの朱肉は、滲みにくく、鮮明な印影が得られます。
一方、水性タイプの朱肉は、油性タイプに比べて滲みやすいですが、紙に優しいという特徴があります。
朱肉を使う際は、印鑑全体に均一にポンポンと軽くたたくようにしてつけます。
必要以上につけると、印影が滲んでしまいます。
*押印場所の選び方
押印場所も重要です。
平らで清潔な場所を選び、書類がずれないようにしっかり固定しましょう。
凸凹のある場所や、汚れがある場所では、綺麗に押印できません。
また、押印する前に、押印する場所を軽く指でなぞり、汚れや凹凸がないことを確認しましょう。
*印鑑登録証明書と実印の照合
必要に応じて、印鑑登録証明書と実印を照合しましょう。
印鑑登録証明書には、登録済みの実印の印影が記載されています。
実印を押印した書類と照合することで、実印が登録済みのものと一致することを確認できます。
□実印の基本的な押し方とは?
重要書類で使われる実印はきれいな印影になるように押したいですよね。
逆に、実印をきれいに押せていないと、契約書や重要書類の作成をやり直すことにつながる可能性もあります。
そのため、ここでは実印を押す際のコツを紹介します。
*持ち方
まず、指の位置が重要になります。
人差し指と中指と親指で支えます。
その後、印鑑の尻の部分を手の腹に当てることで印鑑を正しく持てます。
しっかりと把握し、きれいなはんこを押せるようにしましょう。
*押す位置
ここまでは持ち方を紹介しましたが、どんなにきちんとした持ち方であっても、押す場所が安定していなければ意味がありません。
押す位置はなるべく平らな場所が良いです。
また、もし用意できるのであれば、捺印マットを使用するのもいいでしょう。
捺印マットがあると、きれいに押せます。
紙で代用も可能です。
捺印マットと同様にクッションとなります。
*朱肉の付け方
朱肉を付ける際は、朱肉を付け過ぎないようにします。
付け過ぎることで古い印鑑の場合、朱肉がすべり見栄えが悪くなってしまう可能性があります。
そのため、まず朱肉を付ける際は数回軽く叩きながら付けるようにしましょう。
朱肉が実印に均一に付くため、滲みを防げます。
また、朱肉自体もなるべく新しいものを使用しましょう。
古いものだと朱肉の付きが悪く、実印を押す際になかなか上手く押せません。
*押し方
力加減が上手く押すためのポイントになります。
そして、印鑑を押して離す際も注意が必要です。
紙に手を添えた上で、実印を真上に離すときれいな印影ができます。
さらに、実印を押した後はティッシュで周りに付着したインクを拭き取りましょう。
□押さえておきたい!実印を押す正しい位置は?
実印を押す際、どこに押せばいいのか分からなくなることもありますよね。
実印を押す際は基本的に他の文字と重ならない場所に押すのが基本です。
文字の上に重ねて実印を押してしまうと、印鑑証明書の印影と照合する際にうまくいかなくなる恐れがあります。
また、文字からあまりにも離れた場所に押すのもおすすめできません。
一方で、目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、会社で使われている角印は文字の上に押されていることも多いです。
これは、角印の場合、照合ではなく承認の意味で使われているケースがほとんどのため、気にしない傾向があるためです。
□実印をきれいに押すためのコツをご紹介!
実印を押す際、多くの人は垂直にまっすぐ紙に押し付ける方が多いと思います。
しかし、実印をまっすぐに押し付けると、印影のかすれやずれの原因になる恐れがあります。
印面の上下を確認し、両手で印鑑を構えて少し斜めの角度から押します。
印面が紙にのった後は、そのまま少し力を入れて捺印しましょう。
その際、力を入れすぎるとずれが生じる可能性もあります。
ポイントとして、ひらがなの「の」をイメージしてゆっくりと重心を移動させながら押します。
また、押し終わった後の実印は必ず印鑑ケースに入れて保管しましょう。
実印をケースに入れずに雑に扱っていると、実印に傷が付いたり、かけたりしてしまうため、終わった後のケアもしっかりと行いましょう。
□押しやすい印鑑の材質とその特性
印鑑は、その材質によって多様な特性を持ちます。
特に、チタン製の印鑑は近年注目を集めており、その捺印のしやすさが評価されています。
以下では、チタン印鑑の特性とその選び方に焦点を当てて解説します。
1.チタン印鑑の耐久性
チタンはその硬さで名を馳せています。
木材や角、牙と比較しても、その耐久性は圧倒的です。
摩耗がほとんどなく、100年以上の寿命が期待されています。
さらに、海水や水洗いにも強く、錆びることがありません。
2.美学とデザインの多様性
チタン印鑑は、彫刻技術の進歩により、繊細なデザインが可能となっています。
基本的な色はシルバーですが、ブラックやゴールドのバリエーションも存在します。
鏡面仕上げやスワロフスキーを用いたデザインも、多くの人々に愛されています。
このような美学的要素が、チタン印鑑の魅力を一層高めています。
チタンはその材質の耐久性や捺印性の高さが有名ですが、それらの特徴を持ちつつ、デザインもおしゃれにできる材質です。
3.捺印性の高さ
チタン印鑑は、その硬さからくる優れた捺印性があります。
朱肉が詰まったり汚れた場合でも、水洗いで容易に綺麗に保てます。
また、画数や文字数が多い印鑑でも、欠けることが少ないため、色々な名前に対応できます。
そのため、会社やお店で領収書に使用する際も、長期間美しい捺印が可能です。
印鑑によっては、捺印が上手にできづらいものもあるため、きれいに捺印したいとお考えの方におすすめな材質です。
その耐久性が非常に高いことから、実印や銀行印として好まれています。
また、会社で頻繁に使用する場合にも、その耐久性と捺印性から、業務効率が向上する可能性があります。
高い捺印性や耐久性、デザイン性から人気なチタンの印鑑ですが、一方で、チタン印鑑はその重さが指摘されることもあります。
しかし、その重さが契約や重要な場面での「責任感」を高めるとも言えます。
また、価格は木材や樹脂よりも高いですが、その耐久性を考慮すれば、長期的にはコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
□実印を使用する際に使える知識をご紹介!
実印は、これまで紹介したような大きな契約で使われることはもちろん、就職活動におけるエントリーシートや履歴書にも使用されるケースがあります。
また、そういった際にきれいに実印を押すためには、実は朱肉の定期的なメンテナンスも必要なのです。
ここからは、実印を使用する際に知っておくべき知識について紹介します。
*履歴書に使われる実印のサイズ
就職活動が本格的に始まるシーズンになると、履歴書に押印する印面のサイズについて悩むことありますよね。
就職活動に使用する場合は、12ミリメートルや10.5ミリメートルなどあまり大き過ぎないサイズのものを使用するのがおすすめです。
また、近年ではエントリーシートや履歴書に印鑑を押さなくてもいいという企業も増えてきていますが、中には印鑑が必要な会社もあります。
印鑑の押し方には、その人の気持ちや性格が現れると言われているため、かすれたり、曲がったりしている印影よりも、きれいに押された印影のほうが信頼度は高くなります。
*朱肉のメンテナンス
実印をきれいに押印するためには、定期的な朱肉のメンテナンスが必要になります。
朱肉はしばらく使用していると、すぐにかすれてしまいインクの付きが悪くなります。
そのため、定期的に朱肉のインクを補充したり、新しく買い替えたりするようにしましょう。
□大きい取引に使われる!割印と契印の押し方についてご紹介!
実印の中には、割印や契印といったものが存在します。
特に、割印や契印は車や家の売買などの手続きに押す必要があります。
ここでは、それぞれの押し方について見ていきましょう。
まず、割印です。
割印は、2つ以上の文書に関連があることを証明するために使用されます。
押す際は、書類をまたぐように押します。
また、同様の書類を3つ以上作成する場合でもそれぞれに割印が必要になります。
次に、契印です。
契印は、契約書がどのように製本されているかによって押し方が変化します。
契約書がホチキスで止められている場合は、左右のページをまたぐように書類の継ぎ目に押します。
押す際のコツとして、ページをしっかりと開いてから押すようにしましょう。
このような契約書では、ホチキスを外し書類を抜いたり差し替えたりできるため、見開きのページ全てに契印を押さなければなりません。
また、契約書が製本されている場合は、表紙と製本テープが重なっている部分と裏表紙と製本テープが重なっている部分に押します。
この契約書であれば、もし書類を差し替えようとしても製本テープを外す必要があるため、差し替えたり抜き取ったりするとすぐに不正が分かります。
そのため、見開きごとにわざわざ押さなくていいです。
□実印の押し間違いへの対処法
*押印場所のミス
押印場所を間違えた場合は、誤った場所に押した印影をボールペンなどで二重線で消し、訂正印を押します。
その後、正しい場所に実印を押し直します。
訂正印は、誤った印影と少し重なるように押すのが一般的です。
*印鑑の種類のミス
実印を押すべき場所に、他の印鑑を押してしまった場合は、間違えた印鑑の上に二重線を引いて訂正印を押し、正しい場所に実印を押し直します。
*印影が薄い場合
印影が薄い場合は、朱肉の量を増やすか、捺印マットを使用するなどして、再度押印します。
それでも薄い場合は、二重線を引いて訂正印を押し、正しい場所に実印を押し直します。
*印影が傾いている場合
印影が傾いている場合も、二重線を引いて訂正印を押し、正しい場所に実印を押し直します。
ただし、印影が多少傾いていても、登録済みの印影と照合できれば、有効な印鑑として認められる場合があります。
*訂正印の正しい押し方
訂正印は、誤った印影と少し重なるように押します。
訂正印を押す際は、朱肉の量や押印方法に注意し、鮮明な印影を押すようにしましょう。
*訂正印を押す際の注意点
訂正印を押す際は、修正液や修正テープは使用しないようにしましょう。
また、訂正印を複数回押したり、上から重ねて押したりするのも避けましょう。
訂正印は、誤った印影を明確に消し、訂正したことを示すために押すものです。
□印鑑を押し間違えたときの正しい訂正手順
特に重要な契約書や公的文書においては、その一つ一つの捺印が法的な意味を持つため、印鑑の押し間違いの重みは計り知れません。
このような緊急事態に陥ったとき、焦ることなく、正確な手順で訂正を行えば、法的リスクを最小限に抑えられます。
以下では、その正確な手順と、法的リスクを回避するための具体的な方法について解説します。
1. 二重線での訂正は避ける
二重線で単純に訂正する行為は、危険性が高いと言わざるを得ません。
そのような訂正は、不正な手によって印鑑が悪用される可能性を高めます。
このようなリスクを避けるためには、単なる二重線ではなく、特定の手順を踏む必要があります。
二重線で訂正した場合、それが後からどのように解釈されるかは不明確であり、その不明確性がリスクを生みます。
2.正確な訂正手順
正しい訂正方法とは、まず失敗した捺印の上に、同じ実印を少しずらして再度捺印します。
その後、横にもう一度押印を行います。
この手法は、訂正したのが実印の所有者であることを明示する効果があります。
この手順を踏むことで、後から訂正箇所が不正に改ざんされたという疑いを払拭できます。
3.重ならないように注意
訂正の際には、新旧の印影が重ならないように注意が必要です。
重なってしまうと、印鑑登録証明書との照合が困難になり、法的なトラブルの原因となり得ます。
この点に注意を払うことで、後々の手続きがスムーズに進む可能性が高まります。
4.緊張を解くコツ
印鑑を押し間違える一因として、緊張や焦りが挙げられます。
深呼吸や手のひらをこすり合わせて温めるなど、心地よい状態で捺印することが、ミスを未然に防ぐ鍵となります。
また、印鑑を押す前に一度紙に印鑑を押す練習をすることで、実際の捺印時に自信を持って行動できるでしょう。
5.訂正印の使用について
訂正印を使用する場合もありますが、その際には特別な注意が必要です。
訂正印は、単に訂正したい箇所に押すだけではなく、その周囲にも特定のマークや文字を記入することが推奨されます。
これにより、訂正印が正当に使用されたことが明示され、法的なリスクをさらに低減できます。
印鑑の訂正は、一見簡単な作業に見えがちですが、その背後には多くの法的なリスクが潜んでいます。
しかし、正確な手順と注意点を押さえておけば、そのリスクは大幅に減少します。
訂正が必要な状況に直面した際は、この手順を確実に実行し、法的な安全を確保しましょう。
□まとめ
実印を押す際は、まず正しい持ち方をすることが重要です。
また、押す際は、安定しない場所では押さないようにしましょう。
安定した場所で押しましょう。
捺印マットがあると、押す際に安定しない場所であってもきれいに押せて便利です。
朱肉も重要です。
朱肉を付ける際は、付け過ぎを防ぐために軽く数回叩きながら付けるようにしましょう。
今回紹介した方法をもとに、実印を活用してみてください。
また、印鑑を押し間違えた際には、複数の訂正方法があります。
それぞれのシチュエーションに合わせて適切な訂正をしましょう。
当社では、10年以上の経験を積んできた彫刻職人が世界に1つだけの印鑑をお客様にご提供します。
さらに、当社では、ご購入いただいた印鑑が摩耗によって捺印が難しくなった場合に、ご購入より20年以内であれば、無料で彫り直しを行うサービスもあります。
印鑑の作成を検討している方は、ぜひ当社までお問い合わせください。