2022.12.30カテゴリー:印鑑について 印鑑の種類について
多くの方がビジネスシーンで印鑑を使われますよね。
印鑑も使っているとだんだんと汚れてくるので、定期的にお手入れも必要です。
しかし、お仕事が忙しいと丁寧なお手入れが出来ずに水洗いで済ませてしまいたいと思われる方もいらっしゃると思います。
今回は、水洗いはしても良いのか、という点を解説したうえで、印鑑の素材に合わせた適切なお手入れ方法と簡単にできる基本的なお掃除、正しい保管方法についてご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
□印鑑を洗うのはOK?NG?材質別洗浄方法を徹底解説
*印鑑を洗う際の注意点
印鑑のお手入れは、素材によって大きく異なります。
洗う前に、印鑑の素材を確認しましょう。
素材によっては水洗いできないものもあります。
また、洗剤を使用する際は、中性洗剤を選び、強くこすりすぎないように注意が必要です。
印面を傷つけないよう、優しく丁寧に洗いましょう。
*洗える印鑑と洗えない印鑑の種類
一般的に、金属製の印鑑(特にチタン製)は水洗い可能です。
一方、木材、角、牙などの素材は水に弱いため、水洗いは避け、乾いた布で優しく拭き取るのが適切です。
*木材系印鑑のお手入れ方法
木材系の印鑑は水に弱く、朱肉が染み込みやすい性質があります。
使用後は、必ず乾いた柔らかい布で印面を丁寧に拭き取りましょう。
水拭きは避け、汚れがひどい場合は、柔らかい歯ブラシと少量の中性洗剤を使用して優しく洗い、その後すぐに乾いた布で水分を拭き取り、日陰で乾燥させます。
*角・牙系印鑑のお手入れ方法
角や牙系の印鑑も水洗いには不向きです。
使用後は、乾いた布で優しく拭き取ります。
乾燥に弱い性質があるため、乾燥を防ぐために、定期的に椿油やオリーブオイルなどの天然植物油を少量つけて磨くことがおすすめです。
保管場所は、高温多湿を避け、直射日光の当たらない場所を選びましょう。
*金属系印鑑のお手入れ方法
金属製の印鑑、特にチタン製は水洗い可能です。
使用後は、水で洗い流し、柔らかい布で水分を拭き取ります。
ただし、強くこすりすぎると傷つく可能性があるため、優しく丁寧に洗いましょう。
*その他素材の印鑑のお手入れ方法
素材によっては、上記の方法とは異なるお手入れが必要な場合があります。
不明な点がある場合は、印鑑販売店などに問い合わせて確認することをお勧めします。
*洗剤選びのポイント
印鑑を洗う際には、中性洗剤を使用しましょう。
アルカリ性の洗剤は印鑑を傷める可能性があります。
洗剤を使用する際は、必ず薄めて使用し、洗い終わった後は、十分にすすいでください。
*乾燥方法と保管方法
洗った印鑑は、直射日光を避け、風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。
乾燥後は、印鑑ケースに入れて保管します。
印鑑ケースは、高温多湿を避けるため、通気性の良いものを選ぶと良いでしょう。
□印鑑の水洗いは可能?
印鑑を使う頻度はお仕事の業種によっても変わります。
しかし、印鑑を使っているほど汚れるというわけではなく、あまり使われない方でも印面に朱肉が渇いて固まり、汚れとなってしまう場合もあります。
このような汚れは水洗いしてしまいたいと思われがちですが、基本的に水洗いはしてはいけません。
そのほかにもあまり知られていないタブー事項をご紹介します。
・水洗い
・薬品塗布
・先端がとがった工具で掃除する
まず、印鑑の水洗いは原則禁止です。
特に柘植(つげ)を使った木材系印鑑は水洗いをしてしまうと、素材が膨張した状態で乾燥することによってひび割れや欠けを引き起こしてしまいます。
ただし、チタン素材のような金属系の印鑑を用いる場合には、水洗い可能です。
ベンジンやシンナー、除光液のような化学薬品を塗布することもやめましょう。
印鑑の素材の劣化を促進させてしまう可能性もありますし、印面が溶けてしまって使えなくなってしまう可能性もあります。
多くの方が良くやりがちなのが、印面の溝に詰まったほこりや汚れを取ろうとして、つまようじやシャーペンの先を使ってお手入れしてしまうことです。
先端のとがった道具を使ってしまうと、注意していたとしても印面を傷つけてしまいます。
実印や銀行印は印影が変わると使えなくなってしまうので、注意してください。
□木材印鑑のお手入れ方法についてご紹介!
印鑑のお手入れは全て一緒ではなく、素材の性質によってお手入れ方法を変える必要があります。
柘植や黒檀のような木材印鑑は特に繊細で、丁寧にメンテナンスする必要があります。
木材印鑑は朱肉がしみ込みやすいというのが大きな特徴です。
そのため、捺印後に朱肉が付いたままにしてしまうと朱肉の油が吸い上げられてしまい、印面側から赤いシミが上っていってしまいます。
油が印鑑の中に浸透してしまうと、もろくなってしまい、印面の縁が欠けやすくなります。
これを防ぐためにもハンコを使用した後はティッシュや布切れを使って印面についた朱肉を拭き取るようにしましょう。
また、木材印鑑は直射日光によって劣化が進みます。
そのため使用後はそのままにするのではなく、印鑑ケースに入れて保管するようにしてください。
□黒水牛・オランダ水牛の印鑑のお手入れ方法
黒水牛やオランダ水牛の素材を用いた印鑑で注意すべきポイントは、乾燥と虫食いです。
牛の角は性質的にとても乾燥に弱く、特に冬場は短時間外に放置しただけでひび割れを引き起こしてしまう可能性があります。
暖房器具やエアコンの風が直接当たらないように気をつけましょう。
乾燥によるひび割れを防ぐためにも、印鑑ケースに入れてしっかりと保管する必要があります。
木材印鑑と同様に直射日光に当たってしまうとひび割れにつながってしまうので、使用後はケースの中に入れて保管するようにしてください。
水牛の印鑑の乾燥を防ぐために定期的に行っておきたいのが、オイルを使って磨くメンテナンスです。
椿油やオリーブオイルをきれいな布にしみこませ、定期的に磨いてあげることによって、保湿効果が期待でき、乾燥を防げます。
また、水牛の角本来のツヤや光沢感が出るので、印鑑としてのかっこよさも保てるでしょう。
水牛の角の主成分は、タンパク質で構成されているので、たんすに服をしまっておくと虫食いをされてしまうのと同様に、虫食いの被害に遭ってしまいます。
印鑑はたんすや引き出しにしまっておくことも多いので、気にせずに入れておくと虫食いの被害に遭うかもしれません。
そのため、印鑑ケースに入れて、保管場所に防虫剤を入れて保管するようにしましょう。
木材印鑑と水牛の角の印鑑は、素材は違いますが性質的に似ている部分もあります。
水や乾燥、直射日光に注意して保管することに気を付けておけば長い間使用できるものなので、安心してくださいね。
□印鑑の基本的な掃除方法とは?
前章では印鑑をきれいに掃除する方法をご紹介しましたが、丁寧なメンテナンスは頻繁に行えないという方が多いでしょう。
しかし、簡単なお手入れで十分に劣化は防げます。
この章では、その手順について解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
*ティッシュや布切れで朱肉を拭き取る
最初に印面についた朱肉をティッシュや布切れでふき取ります。
この際に印面をしっかりと取ろうとして力強く拭き取ったり、爪などを使って汚れを取ろうとしたりしないようにしましょう。
印鑑が割れてしまったり、印面が欠けてしまったりする原因にもなりかねません。
あまり力を加えすぎずに、軽く汚れを拭き取るという意識が大切です。
*歯ブラシで印面を磨く
次に歯ブラシを使って印面を磨いていきます。
この際に用いる歯ブラシは市販のもので十分ですが、毛が柔らかいものを選ぶようにしましょう。
また、磨く際にも力を加えすぎずに優しく磨いてあげてください。
自分では優しく磨いているつもりでも、思っていたよりも力が入ってしまうこともあるので、歯ブラシを手のひらで持つのではなく、指先で支えるようにして磨いてみると良いでしょう。
汚れがひどすぎて歯ブラシでは取り切れないという場合もありますよね。
その際には、爪やつまようじを使うのではなく、輪ゴムを使いましょう。
輪ゴムを指に巻き付けて印面を優しくなぞってみてください。
印面を傷つける心配もありませんし、細かい汚れもしっかり取れるので、裏ワザとして覚えておいてくださいね。
*布で汚れを拭き取る
歯ブラシで印面を磨くと小さな汚れが出てきます。
そのような汚れは布でふき取って完了です。
以上がお手入れの流れです。
おそらく慣れてしまえばそれほど時間がかかりませんし、このお手入れで十分に印鑑を長持ちさせられます。
□印鑑の正しい保管方法
丁寧にお手入れをしたとしても保管方法が悪いと劣化が進んでしまいます。
保管する際には以下の3点に注意してください。
*高温多湿を避ける
高温や湿気は印鑑の劣化を促進させます。
そのため、外に置いてくのではなくケースの中に入れて、湿度が一定に保たれているところに保管するようにしましょう。
たんすの中は湿気が保たれているので安心です。
*防虫剤も一緒に入れる
たんすの中は湿度や温度が一定に保たれているので安心ですが、虫食いの被害に遭ってしまう可能性もあります。
そのため、防虫剤も一緒に入れて収納するように注意してください。
桐の箱は防虫効果が高いので、その中に入れてみても良いかもしれません。
*通帳と一緒に保管しない
これはセキュリティ上の理由です。
通帳と一緒に保管しておくと万が一通帳が盗まれた際に、一緒に印鑑も取られてしまう可能性もあります。
これを防ぐためにも、必ず別の場所に保管するようにしてください。
□印鑑を長く綺麗に使いたい人のための保管とメンテナンス
*印鑑の寿命を延ばすためのコツ
印鑑を長く使うためには、こまめな清掃と適切な保管が大切です。
使用後は必ず印面を拭き取り、高温多湿な場所を避け、印鑑ケースに入れて保管しましょう。
定期的なメンテナンスも効果的です。
*日常的なお手入れ方法
日常のお手入れは、使用後の印面を乾いた柔らかい布で拭き取ることで十分です。
汚れが気になる場合は、素材に合った方法で優しく清掃しましょう。
使用後は必ず印面を拭き取り、適切なケースに入れて保管することで、印鑑の寿命を延ばし、綺麗な状態を保つことができます。
*定期的なメンテナンスの重要性
定期的に印鑑の状態をチェックし、必要に応じてメンテナンスを行いましょう。
汚れがひどい場合は、専門業者に依頼することも検討しましょう。
*印鑑ケースの選び方
印鑑ケースは、印鑑を保護し、乾燥や汚れから守る役割を果たします。
通気性の良い素材を選び、高温多湿を避けるための工夫がされているものを選ぶと良いでしょう。
*印鑑の保管場所の選び方
印鑑の保管場所は、直射日光や高温多湿を避け、安定した温度と湿度が保たれる場所を選びましょう。
金庫や引き出しの中などが適しています。
□まとめ
今回は、印鑑のお手入れ方法についてご紹介しました。
印鑑は繊細な素材のものが多く、お手入れや保管も大変ですが、一生使っていくものなので大事にする必要がありますし、愛着がわくものです。
今回の記事を参考に印鑑のお手入れや保管方法でお困りの方、印鑑の作成をご検討されている方はぜひ当社までご連絡ください。